私は NHK大好きっ子である。
だって NHKで育った というか NHKに育ててもらった というか・・・。
あの忙しく 追いかけられるような 民放の 転換のテンポに
実は あまりついていけないのだ。
もちろん 気になる番組や 気になっている人物が出演する番組は
民放でも なんでも 観ること見るが・・・
どうしても慣れない私などは
CMになると どうしても気持ちが途絶えてしまって
どうも イキが抜けたコーラのようになってしまう。
その分 NHKは 最後まで しっかり付き合える。 付き合っていただける。
ちょっと考えたり 悩んだりする その間だって いただける。
まるで あの「獅子落とし」のような
なんだか ちょうどいい間合い。
それがNHKの心地よいところだと 私は思う。
そんなNHKらしい番組の一つに「美の壷」というのがある。
谷啓さんが番組のナビゲーターをつとめる美術番組で
テーマは「くらしの中の美」。
これまで敷居の高かった骨董や美術の品々・・・
専門分野の人のためでなく 私たち庶民が
暮らしの中で 実際に楽しむことのできる
新しい「美術の鑑賞マニュアル」番組とでも 言いましょうか・・・。
さて この番組のもう一つの魅力
それは なんといっても BGMのジャズ・ミュージック。
オープニングの 「モーニン」は
なんだかもう 「美の壷」の曲といった感じです。
水墨画や 漆塗りや 友禅や
いわゆる 日本・和の美と
このジャズのスウィングが重なると
不思議と心地よいんですねぇ~
谷さんは このCDに寄せた 谷啓流ジャズのツボの一つに
「つまずきにしびれよ。」と おっしゃっていますが
きっと その 拍・調子のつまずき と
和の持つ 微妙な間合いとが
ちょうどよく 相まって 具合がいいのではないだろうか・・・
「獅子落とし」の あの不思議に心地よい間合いと
谷さん流の 拍の「つまずき」に共通するところがあるのでは・・・と
私は 思います。
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