彩 思 い [ ayaumui ]

『彩思い(あやうむい)』 

ブログ『彩思い』は新城音絵の文筆記録のページです。
オフィシャルブログは『南島游行』へ移行いたしました。

ハーリー(海神祭)

Image115s 

去年から 大切なお役を頂戴しているハーリー祭(海神祭)。
登野城の東2組の漁師 池田元さんと一緒につとめる司会役である。

6月3日の舞台を終えた私は とにかくハーリー祭の調べ物におわれていた。

去年 石垣島でハーリーが開催されてから100年目を迎える節目にあたり
去年から 引き続いて ハーリーの100年の歩みを追い続けているのである。

私の司会パートナーであられる池田元さん共々
歴史をひもとく作業に 夢とロマンを感じつつ
一つ 一つ 解きほぐされていく楽しさに たまらなさを感じていた。

さて 本番の司会役の方は
緊張して ガチガチだった去年に比べると
今年は まぁまぁ しゃべることができた。

全然 リズムもテンポも違う中に 放り込まれた去年は
全く ついていけてなくて 追いかけることすら 厳しかった。

でも今年は ベテランの池田さんに まぁ どうにか しがみつきながら
お供させていただくことができたように思う。

さて 今年も 海の男たちは やっぱりかっこよかった!

あの櫂さばきを見ていると
祭り馬鹿の私は いつのまにか体が前後に動き出して
司会席に座っていても 一緒に漕いでいるような気持ちになる。

どこの どんな祭りもそうだが
男は男らしく 女は女らしく 見えるものだ。

漁師の妻でも 娘でもない私でさえも 胸が熱くなるのだから
海に生きる皆さんの心持ちは いかばかりであろうか…

なんとも うらやましいものである。

2007.06.22 カテゴリー: 022 思い・想い・念い, 023 島・通信, 025 祭り・芸能・舞台 | 個別ページ | コメント (0)

舞台熱

P1010577_2

6月3日 市制60周年の舞台を無事終えた。

毎度のことだが 終演の幕が下りる時 私の熱は一気に冷める。

本番の時に向けて スパートをかけてきた熱が
幕が下りたと同時に 急降下するのだから
なんとも つまらないものである。

私は どちらかというと
本番よりも 稽古の方が好きなタイプかもしれない。

それとも幕が下りた時に感じる あの脱力感が嫌なのか・・・

終った時の脱力感は 決して充実感でも 満足感でもない。

そで幕から 一歩踏み出す時の あの瞬間まで
自分の中で 加速していく または増幅していく あの時間の流れが好きだ。

どこが なにが いつが 私をとりこにさせるのか を考えると
それはきっと そで幕から 一歩踏み出す というか 踏み込む 踏み入れる
あの瞬間の緊張と興奮がたまらないのだと思う。

6月3日の幕が下りた瞬間 いわゆる私の中の熱が冷めたあの瞬間に
次へ向けての 熱がたぎりはじめる。

いや 正確に言うならば 自分の中で急降下する熱が冷め切らないうちに
火が消えないうちに まきをくべなければ 自分がダメになってしまいそうで
怖くなるのかもしれない。

2007.06.22 カテゴリー: 022 思い・想い・念い, 025 祭り・芸能・舞台 | 個別ページ | コメント (0)

『ばがけぇーらの踊り』・二十年の想い

 昭和61年6月3日、待望の石垣市民会館が完成した時の、私の感動と興奮といったらただならぬものであった。思い起こせば小学5年生だったようだが、21年の歳月が経った今でも、あの時刻まれた強烈な印象は、私の胸を熱くさせるのである。

 「私たちには、私たちの祖先が創造してきた格調高い民俗文化があり…」ときの市長、内原英郎石垣市長の力強い開館のお言葉に、子供ながらにとても誇らしい心持ちを覚えたことを、私は今でもはっきりと憶えている。

 その記念すべき杮落とし公演は、それこそ私たちの祖先が、いにしえより、暮らしの中で、あるいは祭りの場で、歌い継ぎ、踊り伝えてきた民俗芸能の舞台『ばがけぇーらの踊り』であった。

 石垣市民会館初代館長であり、沖縄を代表する演出家であられた故宮城信治氏の演出のもとに繰り広げられた八重山民俗舞踊保存会の皆さんの熱演は、晴れやかな祝いの日の「さにしゃー」の想いをいっぱいに包含した、まさにハレの舞台。ことに、米つくりの行程をメドレー形式で組み立てた第三部では、それまでに観たことのない演出が斬新で鮮烈だった。

 踊り手たちによるユンタジラバの声の響きは島の子である私の血をさわがせ、体を奮い立たせた。踊り手たちの汗は陽光の眩しさを想像させ、積み上げた俵を囲み、歓喜に満ち満ちた幻想的な「とぅずみ」は、清らかな風のそよぎを肌に感じさせるほど荘厳だった。 
 
 また、舞踊化された農作業の具体的な所作に、めずらしさ、おもしろさを感じておこる客席のどよめきや、なつかしさに涙ぐむお年寄りの姿も見られ、演者と観客とが一体となって創り出す「舞台」という一世界の、美しい力を授けてくれたように思う。

 ところで、それまでの発表の場といえば、学校の体育館、各公民館、またはホテルの宴会場といった具合で、音響や照明、舞台美術などの技術環境はもとより、専門の技術スタッフもまだまだ乏しかったと思う。観る側の環境も決して恵まれてはいなかった時代を思うと、踊り手のみなさんのあの顔、あの瞳、そして体の内から溢れ出るような力の漲りは格別だったように思う。

 「私たちの芸の城・発表の場、そして活動の拠点が、今ここに築かれたではないか。さぁ 私たちの時代がやってきた!」。きっとこの心意気だったのではと思う。目をとじると、新井三千師匠、金嶺ヒデ師匠、大浜良子師匠をはじめ、今は亡き先輩方のお元気だった姿をも鮮明によみがえるほどだ。

 さて、本日3日に石垣市民会館開館二十周年記念公演で『ばがけぇーらの踊り』が再演されることとなった。あの時、わくわくしながら鑑賞していた小学5年生の私も、今回は八重山民俗舞踊保存会の一員として演者の一人をさせてもらうことになり、二十余年前のあの日の感動と、今舞台に立つことのできる喜びとが重なり、身の引き締まる思いである。そして八重山の古(いにしえ)人たちが、また舞踊界の先輩方が積み重ねてこられた熱き「想い」を、私があの時授かったように、私も次へとつなぐことのできる一人になりたいとつよく思う。

(八重山毎日新聞 「随想」2007/6/3掲載)
____________________________________________________________

 上記は 6月3日の『ばかけぇーらの踊り』公演 再演に向けての想いを 八重山毎日新聞に掲載していただいた文章です。

2007.06.05 カテゴリー: 024 思い出・想い出, 025 祭り・芸能・舞台, 18 随想/八重山毎日新聞 | 個別ページ | コメント (0)

ばがけぇーらの踊り

今年は 石垣市市制60周年 石垣市民会館開館20周年の節目の年ということで
20年前の石垣市民会館杮落とし公演で演じられた
「ばがけぇーらの踊り」が再演されることとなった。

思い起こせば 私が小学校6年生の時
この公演のため 連日連夜の稽古に励んでいた母の姿が思い浮かばれる。

その母も 今年還暦を迎え 小学生だった私も いい歳になった。

そして 20周年の節目の舞台には 私たちも出演することとなったのである。

大きなホールの杮落とし公演・・・
八重山舞踊の公演を数多く観てきたが
あの時の公演ほど 印象に残っているものはない というほど
とても深みのある そして重みのある舞台だったことを
小学生ながらに 感じていた。

新しい建物の匂い 目にやさしいうす紫色のシート
あのころは最先端の音響 照明機器
そして きらきらと輝く 踊り手のみなさんの姿

今では お亡くなりになられた先生方の
若かれしころのお姿も 今 なつかしく思い起こしている。

さて 今回の演目は 20年前に演じられた演目を ほぼ再演した形である。

その演目の中で 私たちが演じることになりましたのは
雑踊り「まへーらつぃ節」 女踊り「鳩間節」 雑踊り「笠踊り」の三題。

25 26 27日の舞台稽古も無事終了。
本番に向けて 最後の追い込みの1週間が始まった。

公演詳細は また後日・・・。

2007.05.28 カテゴリー: 024 思い出・想い出, 025 祭り・芸能・舞台, 041 Blog[南島游行] | 個別ページ | コメント (2)

母の日公演 舞台編

Butai

あまり うまく写っていませんね・・・。

というのも 自分が出演するよりも 緊張して
ビデオも カメラも 全然役不足。

緊張しすぎて 体がこわばって
がんばって写すことができたのが 唯一 この一枚。

ふ~・・・。

でも 四人の熱演に 感動いたしました。

ピタリと 息のあった演技は
決して 一人一人の個性を 失うことなく
呼吸を合わせる 気を束ねる 集中する といったところ。

私たちらではの表現ができたと思います。

四名のみなさん お疲れさまでした。

また 次の公演に向けて 明日からのお稽古 がんばりましょう!

Kinen

2007.05.14 カテゴリー: 025 祭り・芸能・舞台 | 個別ページ | コメント (0)

私の書棚から・・・

2008年10 月

日 月 火 水 木 金 土
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  

カテゴリー

  • 011 みなさまへ (3)
  • 021 日々のいろいろ (24)
  • 022 思い・想い・念い (3)
  • 023 島・通信 (15)
  • 024 思い出・想い出 (4)
  • 025 祭り・芸能・舞台 (5)
  • 031 食 (19)
  • 032 観 (4)
  • 033 本 (2)
  • 034 音楽 (3)
  • 035 人 (3)
  • 036 店 (4)
  • 041 Blog[南島游行] (9)
  • 11 やいま[八重山人の肖像] (11)
  • 12 書評/沖縄タイムス (1)
  • 13 書評/琉球新報 (1)
  • 14 誘い/八重山日報 (1)
  • 15 随筆/[唐獅子] (13)
  • 16 随筆/[日曜随筆] (8)
  • 17 随筆/[落ち穂] (12)
  • 18 随想/八重山毎日新聞 (1)
See More

ブログランキング

Link

Infomation

フィードを購読
Powered by Typepad
登録年月 04/2007
ポッドキャストを購読

彩思い-ayaumui-